主な症状には、下痢、腹痛、血便があります。これらの症状は炎症の部位や強さにより異なります。他にも、発熱、貧血、倦怠感といった全身症状や、皮膚、関節、眼の合併症が見られることもあります。寛解期でも腸の炎症は続くことがあり、病気が進行して大腸がんになるリスクもあります。
潰瘍性大腸炎の正確な原因は不明ですが、免疫系の異常が大腸の炎症を引き起こしていると考えられています。具体的には、本来は外部からの異物を排除する免疫が、自身の細胞に攻撃を加えることで炎症を起こすという異常な反応です。さらに、腸内細菌、食生活の変化、遺伝的要因が複雑に絡み合っているとされています。国内でも家族内発症が認められており、欧米では患者の約2割にIBDの近親者がいると報告されています。
潰瘍性大腸炎の診断と治療のためには、詳細な問診や診察に加えて、以下の検査が行われます。
炎症の状態、貧血、栄養状態を把握するために定期的に実施します。
便潜血検査:便に含まれる微量の出血を検出します。便中カルプロテクチン検査:便中の炎症量を測定し、大腸の炎症を評価します。便培養検査:病原性の細菌の有無を調べます。
大腸の粘膜を直接観察することで、炎症の状態や治療効果を確認することが可能です。 必要に応じて生検(組織採取)を行い、詳細な病理検査を実施します。 当院では、大腸カメラ検査の際に、鎮静剤を用いて、眠ったまま終わる検査を行っております。 その他にも患者様の負担が少なくなる取り組みを行っておりますので、お悩みの方は、当院にご相談ください。
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大腸全摘出術特に重症例で内科治療が無効な場合、大量出血や大腸の穿孔がある場合、大腸がんの合併やその疑いがある場合、内科治療が副作用で行えない場合に選択されます。※当院では、行っておりませんので、紹介状を書かせていただきます。
指定難病である潰瘍性大腸炎を放置してしまうと、出血したり、腸が異常に膨らんだり、腸に穴があくなど重症な合併症をおこす危険があります。 血便や腹痛、下痢などの症状が続くうちに、貧血を起こし、出血の程度によってはショックを起こしたり、炎症が進んでしまうと腸に穴が空いてしまうこともあります。 腸に穴が空いた場合、腹膜炎をきたして命にかかわる危険な事態になるおそれがあるため、緊急手術が必要となります。 当院では、潰瘍性大腸炎の早期発見に大腸カメラ検査を行っておりますので、症状にお困りの方は、一度当院にご相談ください。
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