腹痛とは
腹痛とは、文字通り「お腹の痛み」を指す症状ですが、その原因やパターンは非常に多岐にわたります。
腹痛は一般的な症状でありながら、関連する病気が多種多様であるため、診断が難しいことがあります。診断を確定するためには、血液検査に加え、腹部エコー検査や大腸カメラ検査などの複数の検査が必要になることもあります。
腹痛の症状
腹痛の症状はさまざまで、次のような場合は早急に受診することが重要です。
- ピンポイントで痛みを感じる、またはお腹全体に痛みがあり、歩行時に響く
- 突然激しい痛みが生じた
- 脈拍が速く、貧血を伴う腹痛
- 吐血や下血を伴う腹痛、高熱が出た場合など
これらの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
電話予約: 047‐711‐1515
腹痛の原因
腹痛の原因はさまざまですが、最も一般的なのは消化器疾患です。
以下に主な消化器疾患を挙げます。
感染性胃腸炎
細菌やウイルスが胃や腸管に感染することで発症します。
下痢、発熱、嘔吐などの症状を伴います。
急性虫垂炎
虫垂炎は、通称盲腸炎とも呼ばれます。
初めはみぞおちからおへそにかけて痛みが始まり、徐々に右下腹部へと移動するのが特徴です。放置すると腹膜炎を併発する恐れがあるため、早期発見と治療が重要です。
腸閉塞症（イレウス）
胃から十二指腸、小腸、大腸へとつながる腸管が何らかの原因で詰まり、食べ物や消化液が流れなくなる病気です。
過去の腹部手術による腸管の癒着が主な原因です。
過敏性腸症候群
検査で異常が見つからないにもかかわらず、便秘や下痢などの便通異常が長期間続く病気です。若年層に多く、ストレスによる自律神経の乱れが原因とされています。
消化性潰瘍
胃潰瘍および十二指腸潰瘍を指します。
主な原因はピロリ菌感染です。
潰瘍からの出血が多くなると吐血やタール便、貧血を引き起こし、生活に支障をきたします。
胆石症
胆汁を貯めておく胆嚢に石ができる病気です。
みぞおち付近に激痛が生じ、細菌感染を起こすと胆管炎になり重篤化することもあります。
膵炎
- アルコールや胆石が原因で膵臓に炎症が起きる病気です。
男性はアルコール、女性は胆石が主な原因です。
重症化すると命に関わるため、早急な処置と定期的な健康診断が必要です。 - その他、呼吸器系の病気や産婦人科疾患（例：子宮外妊娠）も腹痛の原因となります。
妊娠初期に腹痛を感じたらすぐに受診してください。
腹痛の検査
- 腹痛の原因を特定するために、以下の検査が行われます。
- 問診と身体診察
病歴や症状が現れるまでの経緯、痛む箇所などを確認します。視診、聴診、打診、触診の4つの方法で腹痛の原因を調べます。 - 視診: お腹の膨らみや手術の傷跡の有無を確認
聴診: 腸の動きの音を聴診器で聞く
打診: 指先でお腹を叩いてガスの有無や痛みの強さを確認
触診: 手でお腹を触り、硬さや痛みの場所、しこりの有無を確認
その他の検査
問診と身体診察で予想される病気を絞り込んだ後、以下の検査を行います。
- 血液・尿・便検査
- 胸部・腹部レントゲン検査
- 心電図
- 超音波検査
- 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)
- 下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ検査)
腹痛の治療法
- 問診、身体診察、検査結果を総合的に判断し、腹痛の原因となる病気を特定します。
それに応じて適切な治療を行います。
治療法は大きく分けて内科的治療と外科的治療の2つがあります。腸閉塞や急性虫垂炎などの場合、緊急手術が必要になることもあります。 - 腹痛は誰もが一度は経験する身近な症状ですが、その原因はさまざまであり、自己判断は危険です。痛みの箇所や程度に応じて適切な対応を行うことが重要です。
腹痛でお困りの際は、当院にご相談ください。 - WEB予約
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